売買をしよう!11〜スプレッドって、なあに?

スプレッドとは、簡単に書くと、「手数料」のことです。
ただ、為替の世界は、普通の世界とは違っていて、「手数料は××円」というようにしていないんですよね。たとえば、「ドルを売る場合は110円/ドルで、買う場合は110.4円/ドルで」という感じで、手数料を為替レートに含めているんです。これは、どういうことなのか、具体的に説明してみます。

為替レートが110.5円/ドルの場合、もし手数料がないなら、ドルを買ってすぐに売ると、得も損もしないですよね。しかし、「ドルを売るなら110円/ドルで、ドルを買うなら111円/ドルにします」という感じにしていた場合は、どうでしょうか。

111円/ドルで、ドル大根を購入
110円/ドルで、ドル大根を売却

――ドルを買って、0.00000001秒後に売ったとしても、損していますよね。つまり、この損した額が「手数料」となっているわけです。このように、為替の世界では、「真」の為替レートではなくて、手数料込みの為替レート(たとえば、110−111円/ドルのような感じ)にされているわけです。たとえば、110-111円/ドルの「差」である「1円/ドル」が「スプレッド」と呼ばれているわけです。

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Askと、Bidの見分け方

実際のFX業者の取引画面では以下のような感じになっています。



――「Ask?Bid?どちらが買うときの値段で、どちらが売る時の値段なんだよ!」って思いませんでしたか?

それを見分けるコツとして、「買って、すぐに売ると、手数料分だけ損する」「高く買って、安く売れば損する」ということを思い出せばいいと思います。たとえば、上記の場合だと、110.5円/ドルで買って、110.2円/ドルで売ると、損しますよね。つまり、Askが買う時の価格で、Bidが売る時の価格になるわけです。

ちなみに、BidとAskの「差」が「スプレッド」です。

FX業者によって「スプレッド」は違う!

売買をしよう!3〜FX業者の選び方」にも書きましたが、FX業者によって、スプレッドが違うことがあります。このスプレッドが「見えない手数料」として重くのしかかってくることがあります。具体的に説明しましょう。

FX業者A:往復20銭(0.2円/ドル)
FX業者B:往復10銭(0.1円/ドル)
※)「往復」とは、たとえば「円→ドル」「ドル→円」の取引のこと

FX業者Aだと、110円/ドルでドルを購入した場合、110.2円/ドルにならないと、利益が出ません(0.2ドル/ドル分だけ為替差益がでますが、手数料として取られてしまいます)。しかし、FX業者Bだと、110円/ドルが110.1円/ドルになると、そこから先は利益になるわけです。つまり、一見すると、FX業者Bが有利だと思われます。

しかし!

FX業者A:スプレッド40銭(0.4円/ドル)
FX業者B:スプレッド80銭(0.8円/ドル)

スプレッドも手数料です。そこで、スプレッドと上記の往復の手数料合わせて、FX業者Aと、FX業者Bの2つの業者の手数料を比較すると以下のようになります。

FX業者A:往復20銭+スプレッド40銭=手数料の合計60銭
FX業者B:往復10銭+スプレッド80銭=手数料の合計90銭

FX業者Bの方が手数料が高いですよね。
通常、FX業者は「往復」の手数料しか表に出しません。スプレッドは、取引画面を見てみないとわからないことが多いです。なので、往復の手数料を安く見せかけて、実際はスプレッドで手数料を多くとるというところもあるので、要注意なわけです。

ちなみに、スプレッドは、色々なFX業者の口座を持たないとわかりません。

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