物価と貨幣の流通量の関係
「5万円の価値があるパソコンは、いつの時代も、5万円だ」というのが、一般的な見解です。
しかし、5万円の価値があるパソコンも、経済状況次第では、短期間で、10万円になったり、1万円になったりします。
物価は、絶対的な数値ではないのです。
というわけで、ここでは、物価と貨幣の流通量について解説します。
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貨幣の流通量が増加すれば、物価は上がる
お小遣いが、1万円のときは、5万円の商品って高く感じますよね。
しかし、お小遣いが、10万円になれば、どうですか。
5万円の商品は割安に感じるのではないでしょうか。
それと同じです。
仮に、1台5万円のパソコンがあったとします。
その時は、「1台5万円は妥当」だと感じていても、全員のお小遣いが10万円になれば、どうでしょうか。
割安に感じて、買いたいと思う人が増加するのではないでしょうか。
そして、オークションと同じ理屈で、パソコンの価格が上がります。
ここで、視点を変えてみましょう。
お小遣いが増加したということは、それだけお金(貨幣)の量が増加したことに他なりません。
※)単純に上記の例を考えると、お小遣い5万円のときは、「3人×5万円=15万円」の貨幣しかありませんでしたが、お小遣いが10万円になれば、「3人×10万円=30万円」と、貨幣の量が増加しています。
つまり、貨幣の流通量が増加すると、物価は上がるのです。
貨幣の流通量が減少すれば、物価は下がる
仮に、1台5万円のパソコンがあったとします。
その時は「1台5万円でも妥当」と感じていても、全員のお小遣いが1万円になれば、どうでしょうか。
パソコンを買えなくなってしまいますよね。
パソコンが売れないと、パソコンのメーカーは値下げせざる得なくなります。
ここで、視点を変えてみましょう。
お小遣いが減少したということは、それだけお金(貨幣)の量が減少したことに他なりません。
※)単純に上記の例を考えると、お小遣い5万円のときは、「3人×5万円=15万円」の貨幣しかありませんでしたが、お小遣いが1万円になれば、「3人×1万円=3万円」と、貨幣の量が減少しています。
つまり、貨幣の流通量が減少すると、物価は下がるのです。
物価と貨幣の流通量(練習問題)
これで、物価と貨幣の流通量の関係がわかったと思います。
というわけで、練習問題です。
<練習問題1>
貨幣の流通量を増加させれば、物価は、どうなりますか?
<練習問題2>
貨幣の流通量を減少させれば、物価は、どうなりますか?
もしわからないなら、「物価=パソコンの価格」と置き返るとわかるのではないでしょうか。
<練習問題1の答>
物価は上がります。
<練習問題2の答>
物価は下がります。