「外国為替」の基本を解説!2〜円安、円高の考え方
「円高だと、ドル高か、ドル安のどちらなの?」などと思いますよね。しかし、ここで紹介する考え方を身につければ、即座に、「円高だとドル安」だと理解できるようになります。では、どのように考えればいいのでしょうか。
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円高、ドル安などを考えるとき大根を思い浮かべましょう
1本150円の大根が、ある日、1本100円になりました。このとき、以下のどちらが正しいと思いますか?
(ア)大根安
(イ)大根高
当然、(ア)ですよね。大根の価格が下がったので、大根安の(ア)が答えになります。
別の例です。
1ドル150円だったのが、ある日、1ドル100円になりました。このとき、以下のどちらが正しいと思いますか?
(ア)ドル安
(イ)ドル高
「大根」のときは、簡単にわかったのに、「大根」が「ドル」に変わるだけで、ややこしく感じますよね。でも、「大根」のときの例と同じですよ。答えは、(ア)です。
更に別の例です。ちょっと難しいですよ。
1本150円の大根が、ある日、1本100円になりました。このとき、以下のどちらが正しいと思いますか?
(ア)円安
(イ)円高
端的に書けば、大根安の逆で「円高」で、答えは、(イ)なのですが、これをもっと詳しく説明します。大根1本150円ということは、「大根1本と、150円を引き換えることができる」ということですよね。これが「大根1本と、100円を引き換えることができる」という風になったわけです。つまり、大根の価値は……。
下がったんですよね。だって安く買えるようになったためです。なので「大根安」なわけです。
では、円の価値はどうなったのでしょうか。大根の価値が下がったということは、逆に円の価値は上がったということですよね。なので、答えは、「円高」の(イ)になるわけです。
最後の例です。
1ドル150円だったのが、ある日、1ドル100円になりました。このとき、以下のどちらが正しいと思いますか?
(ア)円安
(イ)円高
(イ)ですよね。「大根」のときと、考え方は同じです。
円高、円安、ドル高、ドル安の考え方
たとえば、110円/ドルが115円/ドルになった場合、これが円高か円安か、ドル高かドル安なのかを考えるときは、ドルと思わずに「大根」と考えれば、わかりやすいと思います。
110円/ドル=1ドルあたり110円=ドル大根1本110円
115円/ドル=1ドルあたり115円=ドル大根1本115円
ドル大根の価格が上がっていますよね。つまり、ドル大根高なわけです。つまり、ドル高ということになります。逆に円の価値はドル大根に比べて下がったので、円安ということですよね。
――この辺は慣れるまでは、ややこしいですが、慣れれば簡単に思えるようになります。
練習問題
それでは、本当に理解できたのか、練習問題を解いてみましょう。
1.100円/ドルが108円/ドルになった。円高、円安、ドル高、ドル安のどれでしょうか。
2.1ユーロ/ドルが、1.2ユーロ/ドルになった。ユーロ高、ユーロ安、ドル高、ドル安のどれでしょうか。
1の答えは、円安、ドル高ですよね。
2の答えは、ちょっと難しいので、解説します。
1ユーロ/ドル=1ドルあたり、1ユーロ=ドル大根1本あたり、1ユーロ
1.2ユーロ/ドル=1ドルあたり、1.2ユーロ=ドル大根1本あたり、1.2ユーロ
ドル大根の値段は上がっていますよね。つまり、ドル高です。逆にユーロ安になります。